真冬の徳島で漁場遍路(後編) まいく
2015.03.05|
さてさて、お待ちかね、お魚遍路の後編です。
大阪府中央卸売市場ネットショップが緊急編成した、
“漁場遍路隊”(正式名称:徳島南部漁場視察チーム)は、
ついに海に出ることになりました。
地元の漁師さんの定置網漁を見せていただくためです。

出航は2月○x日の早暁。温暖な四国とはいえ、さすがに寒い。
しばらくゆくと、東の水平線にどでかい太陽がポッカリと浮かび上がりました。
荘厳な光景に心と身体が引き締まります。

漁師さんたちは、大自然のふところで生きてるんですね。
こちらは、遍路隊。
視察というミッションを忘れて・・・

記念撮影に高じる・・・
定置網漁の本番、緊張感が高まる
定置網を仕掛けた海上に着くと、どこからともなく、もう1隻、船が現れました。
「すわっ!海賊か?」。
一瞬、身構えましたが、実は相棒。
こちらとアチラ、これから2隻で共同作業が始まります。

海は意外にも穏やかです。
2隻の船で挟み込むように、定置網を巻き上げていきます。
じわじわ引き上げられる網の中から、必死で逃げようとする魚の悲鳴が、
聴こえてきそうな錯覚をおぼえます。

大漁?不漁?ぼちぼち? はたで見ててもドキドキします。
総出で定置網を引き上げること10数分、海面を激しく叩く音とともに、
魚の群れが姿を現しました。
大物は長い竿のついた網ですくいあげ、小さい獲物は、大きな網にすくって
船底の水槽に移します。
あれ、あれっ、こんなところに・・・

ここや、ここや、わしのこと、どないしてくれんねん!?
旅ごはん、海へ
私、まいくが本ホームページに不定期連載を始めて2年、
今回、はじめて船の上から『旅ごはん』をリポートします。
(ちょっと残酷です。心臓と気の弱い方はご注意ください)

調理担当(?)の漁師さんが、あがったばかりの真鯛を豪快にさばく・・・

ゴメンね。でもわくわくします!?
- 二人とも手際が良過ぎて、撮影がついていけない。

この魚、ハゲでしょうか?
いよいよ、海の宴(うたげ)が開幕
まさに、贅の極み
まずは、真鯛の身がドッサリ入った漁師汁から。
正直言って、料理は適当。
でも、ついさっきまで、太平洋を悠々と泳いでいた魚の王様を、
惜しげもなく具にした汁は、もはや料理を超越・・・
大自然の恵みに感謝します。

潮風は極上の隠し味です。

皆さんにも召し上がっていただきたい、のですが・・・
船上の宴、次はヒラメのお造りです。
どうですか、この透明感、口に入れると弾けるような歯ごたえ。
さもありなん、まだ生きてます。
昨今、巷では、熟成などと謳ってわざわざ魚を数日ねかせてから、
寿司ネタなんぞにするやり方がはやっているようですが、
こういう魚を食べると、鮮度がいかに重要か・・・、と思い知らされるのです。

甘味があって、ほんのり塩味というか、汐味・・・

もったいない、と思いつつ、お醤油でも・・・
定置網を巻き上げるときは殺気立っていた船上が、
一転、静寂の世界に。
おすそ分けにあずかろうと、飛来した海鳥のかまびすしいこと。

青いヘルメットの遍路隊員も漁師さんと並んでいただきます。
シンプルだけど、最高の贅沢。

ごちそうさまでした。
ひと仕事して、おいしい朝ご飯をいただいて・・・

さて帰るとするか
お~~~~~~っと、大事なことを忘れてました。
お約束の、ひなまつりクイズの答えと当選者の発表です。
ひなまつりクイズ
触覚を出してうごめく、ちょっと不気味な生物の正体は?

ちょっとキモイ、私はダレでしょう?
ハイ、答えはコチラ
私は、海のダイアモンドとも呼ばれる、アワビちゃんでした!

アワビに触覚があるなんて、知りませんでした。
- ひとカゴで数十万円!!

かくして、徳島南部を2日間、駆け足で巡った“漁場遍路隊”は、
家路へとつくのでした。
突然の視察を受け入れてくださった、徳島南部の漁業協同組合の皆さん、
2日間、ほかの仕事をほったらかしで、道案内をしてくださった、
徳島県南部総合県民局産業交流部の岡崎さんと石川(オサカナ娘)さん、
ほんとうにありがとうございました。
はい、時間はまだ朝の8時です。
もうひと仕事残ってました。。。

ホテルに戻って朝ごはん。もちろんご飯はおかわりしました。
まいく