魚の目利き 「手かぎ」を使う。
2014.07.24|今週の市場情報
この道具、誰がどんな風に使うものかおわかりになりますでしょうか。
道具の名前は、「手かぎ」です。
魚は直接手で触ると手の熱が魚に伝わるので、魚によくありません。
だから、この「手かぎ」でひょいとひっかけて魚を持ち上げます。
実は、それ以外にも重要な役割をこの「手かぎ」は持っています。
鯛の胸びれあたりを柄の木の部分でポンとたたくと、
あら不思議、それまで身体にピタッと付いていた胸びれがすっと立ち上がります。
これ、魚が新鮮なことを示しています。
手かぎで魚の鮮度を見分けるんですね。
また、かぎのところを魚のエラ蓋にひっかけて、中のエラの色をチェックします。
新鮮な魚は、このエラがきれいな赤色です。
この手かぎ、プロの目利きにとっては大事な道具のひとつです。
大阪府中央卸売市場の仲卸「拓新水産」の超ベテランの杉江さんと、
茨木市内の有名割烹料理「魚庵」のこちらも超ベテランの若林さんが、
目利きが使う手かぎのことを教えてくださいました。
新鮮でおいしいものを提供するお店と、その美味しいものを仕入れて、
お客さんを喜ばせようと頑張っている割烹料理屋さん。
それぞれのベテランさんが毎日早朝から、市場の中で熱いやりとりをしておられます。