市場トピックス

卸売市場らしい光景がぞくぞく!水産編 vol.1

2013.01.18|

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レポーターのマッチュです。
大阪府中央卸売市場の潜入レポート!

中央市場の中に入るのは、この歳になって実は初めて・・・。

市場という場所は、別世界、怖いとこ?!というイメージがあったのですが、実際に市場の中で「みなさんがどんな仕事をしているのか」を見ているうちに、すごいな~と感心しつつ、食材や働いている人たちに色々とお話を聞いているうちに、とても親近感がわいてきています。

市場はみなさんがイメージされている通り、朝が早い、というよりも、夜中から働いているというところです。
ここ大阪府中央卸売市場は、大きく分けると『青果物(野菜、果物)』と『水産物(生鮮水産物、加工水産物)』を取り扱っている大きな市場です。
ちなみに、大阪府内には、大阪市中央卸売市場(本場・東部)と大阪府中央卸売市場の3つの中央卸売市場があります。

さて今回は、水産物(生鮮水産物と加工水産物)について、レポートしたいと思います。

生鮮水産物を扱っている卸さんは、早い方だと夜中12時過ぎから市場に出勤してきて、市場に入荷される商品の売買をしています。

眠い目をこすりながら、朝の4時頃に市場に到着。さっそく、セリ場に向かいます。
夜も明けないうちから、市場の中の活気はすごいです!

中央卸売市場のセリ

トラックや運搬車(「ターレットトラック」というらしいです)が頻繁に行き交い、荷物を運びながらすれすれに通り抜けていく。
発泡スチロールや木箱があちらこちら積まれ、居場所もないくらいの状況。市場の中には店舗が割り当てられ、商品があふれています。

中央卸売市場のセリ

こりゃ~、どこに行ったらいいのやら・・・
今回は初めてということで、仲卸会社さんにご案内いただきました。よかったよかった、いやいや心強い・・・!

まず案内してもらったのは、生のマグロのセリ場

水産と青果の間にあるスペースです。透明ビニールのカーテンで仕切られた中に入ると、マグロが並んでる!卸売市場らしい光景。初めて見たので、とても感動しました!!

マグロ

ただいま4時半頃。セリが始まっているけど、何が何だか・・・??
足元に並べられた、様々なところで水揚げされたマグロを、仲卸さんが見て触り、値をつけていく。あれよという間にセリが終わったようで、購入した仲卸さんのところに、このマグロたちは行くのです。

ターレットトラックに乗せられたマグロは、市場内にある、というかすぐ横にある各店舗にいきます。あっという間です。
どういう基準で選び値段をつけているのか。。これは次回の宿題にしたいと思います。

ともかくセリ落とされたマグロは、各お店でさばかれて、さらにその先の小売業者さんに売られていくようです。
聞くところによると、仲卸さん同士、他の地域の卸売市場、などにも販売しているようです。ちなみに仲卸さんは、一般小売りはできません。卸売市場法という法律で決められています。

お店の前にあるまな板で職人さんが丁寧にさばいていきます。

すごい・・・! よくあるマグロの解体ショーをまさに目の前で見ている状況。
市場の人たちにとっては、日常の当たり前の仕事なので、なんの目新しさもないようですね。当たり前か。。何尾もあっという間にさばいていくところは、「スゴイ!」としか言いようがないです。

マグロ解体ショー

私自身は、料理が全くできないので、スーパーで売られているマグロの赤身とかトロとかの表示があるのを見て買うだけでしたので、実際、どこの部位が赤身だとかトロ(大トロ・中トロ)とか、はっきり言ってわかりませんでした。

とても怖そうに見えるんですが、すごい親切で優しい職人さんに、無知の素人に色々と教えていただいて少しだけ知ったような気になりました。
その場で計り、スーパーのバイヤーさんと交渉?をしながら、どんどんマグロがなくなっていきます。

「市場の朝は早い」
これは早い時間というのもありますが、あっという間に終わるという意味もありそうです。ぼやぼやしている暇はありません。

5時頃にはマグロのセリ場と反対側のほうで、今度はちりめんのセリが始まりました。

ちりめんのセリ

こんなにたくさんのちりめんがあるの?

種類・産地がまちまちな5kg箱にはいったちりめんたちが、30~40個くらい並んでいる。
乾燥具合によっても、ぜんぜん値段が違うようです。乾燥している方が高いそうです。そんなことも知らない自分が恥ずかしい・・・。

なんとなく理解しながら、セリを見学。
実際に仲卸さんが、ちりめんを見て触り、味を確かめ、においをかぎ値段をつけていきます。みなさん、ほとんど会話をしていません。いや、何か同じ会社らしき人と話はしています。いい商品をいい値段でセリ落とさなければならないですから、ライバルと目に見えないところで戦っているようです。

こちらも大卸さんの掛け声のもと、対象のちりめんの前を順番に移動しながら、次々とセリが行われ、ちりめんが運び出されていきます。

セリ場の造りは「マグロ」のセリが行われたところとほとんど同じです。
セリ落としたちりめんは会社の人たちが次々とお店に運んでいきます。

ちりめんのセリ

さぁ、セリはもう終わりかな?

と思っていたら「鮮魚のセリをあっちでやっているよ」と教えてもらいました。

教えてもらった方向を見ると、マグロのセリ場とちりめんのセリ場のちょうど中間あたりに人がたくさん集まっています。
いそいでいかなければ!!

マグロのセリ場

たくさんの種類の鮮魚が集まり、40~50人以上はいるでしょうか。

二手に分かれてセリをしています。
そう、この大阪府中央卸売市場には、大卸さんは青果部・水産部ともに2社あるのです。価格の公平性を保つなど、いろいろと理由があり、決まっているそうです。

大卸さんが手やりをしながら掛け声をかけ、仲卸さんは黙って価格を大卸さんに見せる。
一番高い値段を提示した仲卸さんを指名してセリが完了します。同じ値段だった場合、じゃんけんして決めることもあるみたいですね。セリができるのは資格をもった人だけです。

ちなみに、このようにセリで売買を決めるだけではなく、相対で交渉する場合もあるそうです。

セリで売買の決定

20~30分くらいで、すべてのセリが終了です。

こうして、仲卸さんは商品を購入し、自分の店舗に商品を並べ、来店してくる小売業者さんに販売します。

朝6~7時頃には、荷物を次々と小売りのバイヤーさんが購入した商品がトラックに乗せられ、市場をでていきます。この商品が、私たちが目に触れるスーパーなどで並ぶんですね。

中央卸売市場

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