市場トピックス

くだもの案内人 米塚広行(プロフィール)

2016.06.20|,

このエントリーをはてなブックマークに追加
LINEで送る

米塚さん


米塚広行と申します。
中央卸売市場で四季折々のくだものの流通の仕事をさせてもらっております。
果実の販売をするなかでお客様からよく質問をされる内容があります。

「美味しいくだものはどれですか?」

実は非常に難しい質問です。
近年はぶどう一つをとっても「シャインマスカット」や「ナガノパープル」など
様々な品種が誕生していて一概にどれが美味しいとは決めきれない。
また、同じ品種であっても
栽培された土地やそのときの気候の違いで味わいも変わってきます。

また、「旬」は最も大事です。
どんなに美味しいくだものでも旬を過ぎてしまうと美味しくなかったりします。
工業製品とは違うくだものの難しさというのは、
そうしたくだものがもつ様々な履歴を把握する必要があるところにあります。

僕は中央卸売市場でセリ人として仕事をしていました。

セリ人の仕事の使命とは、より良いものをより高い相場で取引をまとめることです。
(他にも色々ありますが・・・)

しかし、このセリ人の仕事に僕は限界を感じてしまったのです。

くだものが持つ情報がなかなか消費者の皆様に伝わっていないと感じたからです。
くだものが持つ情報をもっと世間に伝えないと相場は伸びないと考えました。

思い立った僕は、仕事を辞めてフルーツカフェを開業しました。

くだものが持つ様々な情報をお客様に直接に伝えていくことを仕事にして、
ひとりずつくだもののファンを増やしていこうとしたのです。

仕事そのものはとても楽しかった。
お客様に評価もされたと思います。
でも悲しいかな、僕は中央卸売市場の世界しか知らない「ど素人」でした。
飲食店の何たるかを知らなかった。
バタバタと右往左往するだけでビジネスとして軌道に乗せることが出来ませんでした。

時が流れて、僕は再び中央卸売市場で仕事をさせてもらえるようになりました。

今回、縁がありまして、くだものの記事を書いてみないかとお誘いをいただきました。
くだものに特化した流通の世界を頭をぶつけながら経験したことが、
話の種になるのならと腰を上げたしだいです。
ものぐさな僕です。
しっかりと務まるのか心配なところがありますが、宜しくお願いいたします。

このエントリーをはてなブックマークに追加
LINEで送る

ページの先頭へ戻る