サツマイモのこと
2013.08.31|
さつまいもが甘くて、おいしい理由
さつまいもは、加熱するとぐんと甘くなります。
これは、加熱することで、でんぷんが分解され、麦芽糖(ばくがとう)ができるからです。
麦芽糖は、60?70℃の温度帯で、よくできます。
焼きいもは、この温度で長時間加熱するので、それだけ甘みが強くなります。
さつまいものいくつかの品種のこと。
1、紅はるか(べにはるか) 2、なると金時
3、紅あずま(べにあずま) 4、クイックスイート
さつまいもは、「しっとりタイプ」(イモがしっとり、ねっとり、甘く柔らかい)と
「ほっこりタイプ」(イモがホクホクで、甘い)と、大きく2タイプに分けることができます。
但し、同じ品種でも、産地や、取れた時期、出荷時期など、いくつかの条件によって
その風合い、味わいが変わっていきます。
以下の情報は、大まかな情報ですので、実際には、その時々の情報をチェックしていただくのが良いです。
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1、紅はるか(べにはるか)
中身は、黄白色です。
甘くて、加熱するとしっとりとした食感になります。
「しっとりタイプ」です。
焼き芋にするとその特徴がよく味わうことができます。
収穫時期は九州では、10月頃から、本州では11月初旬頃からです。
収穫後しばらく熟成させるとおいしくなります。
食べごろは、11月から1月です。
今後、紅はるかは各地で栽培が進むことが予想されています。
2、なると金時
中身は、鮮やかな黄金色です。
栗のようなホクホクした食感が特徴ですが、時期により、大きく味覚 が変わります。
糖度が高いので、菓子の素材などに使われます。
基本は、「ほっこりタイプ」になりますが、熟成の進んだ11月以降になると、
しっとりして、おいしさが「にじみ出てくる」のような感じになります。
「さつまいもの女王様」と言えるかもしれません。
高系14号の改良種。
なると金時は、徳島産のものにかぎり「なると金時」と呼ばれます。
収穫は、8月下旬頃から11月頃です。食べごろは、貯蔵熟成を経た
11月頃から2月ごろまで、「美味しい旬」の時となります。
3、紅あずま(べにあずま)
紅あずま(べにあずま)という名前から想像できるかもしれませんが、「紅はるか」が西日本でよく栽培されるのに対し、茨城県や千葉県など主に関東で多く作られている品種です。
黄色い粉質で、繊維質が少なめです。
ホクホクとネットリの中間タイプのサツマイモです。
収穫は、10月から11月中旬頃まで。
出荷の始まる10月の紅あずまは、「ほっこりタイプ」です。年が明ける1月頃からは、「しっとりタイプ」のものも出てくるようになります。
2ヶ月ほど貯蔵したほうがデンプンが糖質に変わり甘みが出て美味しくなるので、食べ頃の旬は12月から2月ごろです。
焼きいもにぴったりということで、なると金時に比べると「お手頃価格」なので、一般的な焼き芋屋さんでは良く使われる品種のひとつです。
貯蔵性はあまり良くないので、旬を過ぎるとあまり出回りません
4、クイックスイート
紅あずまを品種改良して誕生したクイックスイート
通常より低い温度で、でんぷんが糊化する性質があります。
電子レンジでの急速な加熱でも石焼き芋のような甘さができるという特徴のあるイモです。
クイックスイートは、8月頃から収穫が始まります。
大阪府中央市場には、熊本県産のおいしいクイックスイーツが入荷されてきます。